シルバー

夜中 微睡みの中


必ずすることがある


それは、スマホの左上をぼんやりした目で凝視する


それは、この10年の長い年月

ずっとだ


いつも同じ色に設定している


シルバーのライトが点滅する

それは、あなたからの

メールを受信した通知


どんなに逢えない日々が続いても

どんなにすれ違ったとしても

シルバーのライトが点滅したら

私は幸せな気持ちで満たされる

欲しいもの。。

長い時間の中で

深い深い想いを育んだ


信じるという

心を紡いだ




これ以上何を欲する。。。




それは

ときめき


どうしょうもない

切なさ


そして

不安定な心





あなたの頬を両手で包んで

どうしたらいいの?ときくと


私の大好きな顔をした。。



穏やかに微笑みながら

困った顔のあなた

痙攣

指先が


震えている


その震えを止めようとすればするほど余計に震える



あなたの指先に翻弄され

あなたの唇に苛められる


悦楽の波に溺れ


そして

全身が痙攣する。。


痙攣する指先を

痙攣する身体を

あなたが

抱き締めてくれる


幸せな一時